2007'12.07 (Fri) 23:59
大学カールストア校舎。声出し、練習。家からトラムで移動中は常にMDが作動状態。昨日ダビングしたCDの音、昨日の主任ヘッドコーチ・ヴァーグナー氏のコレペティの模様等を随時聴いている。
11:00前
バーデン州立歌劇場カールスルーエ。守衛前にて偶然、先日のヴァーグナー奨学生オーディションの際に選考委員だった往年のヴァーグナー歌手・ヘルマン・ベヒト氏と出くわす。先日の私のアルベリヒ(ヴァーグナーの楽劇《ラインの黄金》“Bin ich nun frei?!“)の歌唱についていろいろ言っていた旨、同じく選考委員だった本学声楽科のハウボルト教授から聞いていたが、実際お互いに話そうと思った矢先に主任ヘッドコーチがお出迎え。後日自分から電話する事にする。
昨日のヴァーグナー氏の部屋では無く、手前の広いアンサンブル部屋。部屋前にはオペラ部門監督代理のブルックス氏と劇場コレペティトゥアのヴェセルカ氏。自分を見るなり、笑顔で、「どう、大丈夫そう?」と握手をしながら声をかけてくれる。いや、こちらとしては「はぁ」とか「何とか」、「多分」とか弱く答えるしか無い(泣)。ブルックス氏も先日開かれたヴァーグナー奨学生オーディションの際に選考委員だったのだが、久しぶりに自分の声を聴き、今般の代役をやらせる事を思いついたのだという。全く以て有難く、期待に応えたいのはヤマヤマだが、ものがモノだけに、ねぇ…。
部屋には既に劇場コレペティトゥアの内田氏がお待ちかねである。今日の練習はヴァーグナー氏が指揮を振って自分が歌う練習。昨日の休憩後の練習時、ヴァーグナー氏がオーケストラ部分を弾き出したのに、自分の歌うべき音がオケの音にうまくハマらず、本当にどうしようかと思ったが、何とかなってきた。でもね、ベルクやシェーンベルク、今般のヒンデミットの曲をやる時、これがハマっていくと、楽しいんだな。細かい音程や言葉の子音の捌き等、細かく直していく。自分の歌唱に少々問題があっても歌唱後に「いやぁ、いいですね」等と言ってくれるのが却ってこわい。きっと、自分が必要以上に心配し過ぎないよう言ってくれてはいるのだろうが…(苦笑)。
稽古後、実際に舞台を見学。舞台に来るのは2,3年前の専属歌手オーディション以来。行ったら、別のプロダクションのオーケストラ練習をやっている最中だった。今日歌うのは舞台上手*の舞台袖。指揮者もきちんと見える。もう、あとには引けないなぁ。
荷物を置いてあった部屋に戻る途中に今日の公演の指揮者であるホッホステンバッハ氏と会い、そのままヴァーグナー氏の部屋で指揮者稽古をする事に(聞いてないよ〜)。第一声からいきなり緊張してまちがえるも、だんだん落ち着いて来、指揮者稽古自体15分程度で終了。12:30前には劇場をあとにする。昼食は近くの中華レストランのランチ。
14:00頃
大学ムズィークテアター研修所。劇場オペラスタジオ研修生でもある同僚のクララはいつもの様に「アニョハセヨー」と明るく自分に対して挨拶してくれるが、さすがに緊張していつもの様に陽気に返事ができない。とはいいつつ、そばにいた研修所(またはライタカークラス)のムードメーカー・ルーヴェンや彼女と話すうちにリラックスしてきた。彼が授業に行った後、廊下で彼女と話をする。月曜に彼女はオーディションを受けに行くのだが、その際の声出しの場所の問題**に始まり、話は更に彼女の今後等々。彼女にはうちの研修所の教授たちだけでなく、劇場の上層部も期待している。彼女には本当に頑張ってもらいたいな。
15:00
研修所内102室。コレペティツィオン授業(シュテッティン教授)。彼に初見で《画家マティス》を弾かせるという暴挙に見事に応えてくれた彼に感謝。初めは楽譜を見て、「本当にこれ、引き受けたの?」と、大丈夫かと言わんばかりの表情だったものの、細かい点を修正しながら一通り通したのち、安心したよう。当の本人は心配の塊ですがね…。
授業後は所内のソファーで30分ほど仮眠。
17:30
再び大学カールストア校舎。練習室は全て塞がっていて、廊下のテーブルのある所でひたすらCDの録音を聴きながら口ぱく練習。通常、オペラやオラトリオの類のソロをやる時は、合唱指揮の仕事と全く同じように、自分が歌う所の歌詞の訳や音取りだけに留まらず、その前後(または全体)のシーンで何が起こっているかを掌握するのに努める。更に、ソロをやるだけであっても、ピアノ伴奏譜だけでなく時にスコアを見、指揮を振れるようになるまで曲全部の音楽を掌握する。でも、今回は全くそれが出来ない。せめて、自分の出演する第二景や第六景だけは、と楽譜を見ながらオケの音を耳から叩き込む。
19:00
劇場。客席入口には通常、今日の演目表が貼り出されるのだが、何と…
Matis der Maler
Oper in 7 Bildern von Paul Hindemith
Text vom Komponisten
Musikalische Leitung: Jochem Hochstenbach
Inszenierung: Alexander Schulin
Bühnenbild: Christoph Sehl
Kostüme: Ursina Zürcher
Chor: Carl Robert Helg
Übertiteln: Pascal Paul-Harang
Kardinal Albrecht von Brandenburg: Scott MacAllister
Mathis: Thomas Johannes Mayer
Lorenz von Pommersfelden: Takeshi Hatsukano (singt, a.G.), Urlich Schneider (spielt)
Wolfgang Capito: Peter Galliard
Ursula: Christina Niessen
Hans Schwalb: Ks. Klaus Schneider
Regina: Diana Tomsche
Truchsess von Waldburg: Luiz Molz
Sylvester von Schaumberg: John Pickering
Der Pfeifer: Gideon Poppe
Gräfin Helfenstein: Kerstin Witt
Graf: Wolfgang Beeh
Badischer Staatsopernchor, Extrachor des Bad. Staatstheaters, Mitglieder der Musikhochschule Karlsruhe
Statisterie des Bad. Staatstheaters
Badische Staatskapelle
自分の名前が…!!
てっきり開演前にチョロチョロっと放送でアナウンスするぐらいかと思っていたのに…。
楽屋口から楽屋食堂に行き、軽くキッチュを食べながらMDと楽譜で音を叩き込む。食後、昨日昼に案内された舞台裏に行ってみると、譜面台が無い。ダメだなぁ、と思ってスタッフの所に聞きに行こうと思ってふと舞台を見ると、

舞台横に譜面台があるではないか…唖然。思いっきり目立つでは無いか、これ…。
20:00
公演開始。
序曲と第一景途中までは下手の舞台外で譜読み。時折通りかかる研修所の(オペラスタジオの研修生も兼ねる)同僚たちがToi Toi Toiと声を掛けてくれる。特にダニエラは以前、僕と同じ様なシチュエーションがあったらしく、「タケシ、絶対タケシはうまく歌えるから」と励ましてくれた。有難うな。こういう時の同僚の存在って大きいわ。
いよいよ私の歌う本番・第二景。いきなり、合唱の部分で楽譜を見ていこうとしたら、CDで聴いている以上にいろんな音が飛んで来て、ビビってしまった。その瞬間、先刻のシュテッディン教授の言葉が頭の中をよぎる、「タケシ、オケを聴け」と。まさに自分のそばでは低弦や金管楽器群が音を発している。そうだ、と我を取り戻し、その後暫くして第一声を発する。あとは、小節ごとに軽く指で楽譜を叩きながら(聴衆に気付かれないように)慎重にやっていく。譜面台の位置の設定上、初めの指揮者のキューは拾えても、その後は大切なところ以外は全く拾えず、楽譜に集中しつつ、かと言って走ってテンポが速くなってしまわない様にする。自分だけが頼りだ。
この役で重要な第二景は何とか言葉の言い間違えは1箇所に留めるも、3,4箇所だったか、「あっ、指揮とはずれているかもしれない」と思われる箇所があった。でも、とにかく過去は振り返らず先に先に進む音楽に付いていくしかなかった。何とか歌い切った。
上手から下手に戻る際、怖さがあとから自分の身に襲い、アワアワと体や口の震えが止まらなかったっけ。
下手に戻ると、オペラ部門監督代理のブルックス氏が待ち構えている。うわぁ、文句言われるかな、と言われるかと思っていたら、満面の笑みで、「本当によくやってくれた」と言って貰えた。その場で、私には勿体無い様なギャラの金額提示を受けました。他の同僚や劇場スタッフからもお褒めの言葉を頂きました。
休憩後の第六景は合唱と管弦楽の音にかき消されあっという間に終了。ヴァーグナー氏の「ここは(何かあっても)大丈夫だから」という言葉がよくわかった。
で、自分の出番が終わったので、(よく管弦楽のバンダの人が自分の出番が終わると「お先に〜」って帰る要領で)帰ろうとしたらスタッフに呼び止められ、「カーテンコールがあるので残って下さいね」と言われる。いやいや、だってただ歌っただけだし…と言ったけど、それでも、と言う事で最後まで残った上、図々しくもカーテンコールに登場させて頂く事になった。一人ずつのコールの際には、舞台上で演じていたシュナイダー氏と共に登場。どなたか女性の聴衆の方から「ブラヴォー」と声を掛けていただきました。
終演後は指揮者に挨拶。休憩中にもちょっと言われたけど、「何回か指揮と合わない所があったね、でも、これだけ難しい曲なんだから仕方ないよね」って言われた。まぁね、考え方が2つあって、「小さい役でも、これだけ難しい曲を一日で仕上げるのは至難の業だ、だから完璧にできるなんてあり得ない」と言うのと、「それでも、コレペティ稽古をいれてもらってやって、間違えているんじゃ…」というもの。「よく一日でここまで頑張った」的な或る種の達成感はあるけれど、やっぱプロなんだしノーミスに近い状態まで持って行く事が出来なかったものか、とも思い、楽屋食堂で同僚たちとの夜食の後の帰路で後悔の念に苛まれる事となる。帰宅は1時前。
*見物席から見て右側。
**彼女が受けに行く代理店 Agenturには声出しできる場所がない。以前自分が受けに行った場合は或る音楽院の練習室に勝手に侵入して声出ししていたが、近年使用がかなり厳しくなって、自由に立ち入る事が出来なくなってしまった。
2007'11.04 (Sun) 23:28
2007.11.4
Konzert v. Projektchor des Gesangsvereins "Freundschaft" Pfaffenrot e.V. (Carl Benz Halle/ Pfaffenrot, Deutscland)
Carl Orff: Carmina Burana
Nicola Becht (Sop.)
Takeshi HATSUKANO (Bariton)
Wolfgang Kistner (Altus)
Markus Becht (Gesamtleitung) usw
2007'11.03 (Sat) 23:25
2007.11.3
Konzert v. Projektchor des Gesangsvereins "Freundschaft" Pfaffenrot e.V. (Carl Benz Halle/ Pfaffenrot, Deutscland)
Carl Orff: Carmina Burana
Nicola Becht (Sop.)
Takeshi HATSUKANO (Bariton)
Wolfgang Kistner (Altus)
Markus Becht (Gesamtleitung) usw
2007'08.26 (Sun) 23:57
13.50 Uhr, Maske
im Theater Brandenburg
15.00 Uhr, Derniére "Falstaff"
im Kloster St. Pauli Brandenburg
bei Herrn Poplawski
für Hatsukano, Kim, Tkacenko, Nybom, Hader, King, Axelsson, Kursevs, Yang, Ossandon
mit Brandenburger Symphoniker, Karl-Forster-Chor Berlin
anschl. Derniérefeier
im Theatercafe usw.
公演最終日の今日は、今まで音楽スタッフ(副指揮・コレペティツィオン)としてこのプロダクションに関わったパーヴェルの指揮による公演。そして、全三回のブランデンブルクの公演の中で最多の入場者数で満員でした。事前に地元紙"Maerkische Allgemeine"や毎日曜にブランデンブルク市内に配布される週末紙"Brawo"に木曜のプレミエ批評記事が掲載されたのも入場者増に寄与しているのかもしれません。
これは公演後の打ち上げで皆と話したけど、ブランデンブルクの三回公演の中で今日の公演は一番演技的にも音楽的にも成功した公演だったと思います。自分にとっても前日の公演時にいまいちテンションが上がらなかった事もあり気合を入れ直して臨んだのが良かったのか、今までのブランデンブルクの三回公演の中で、いや、ラインスベルクの6公演を含めた全ての公演の中で音楽的にも、演技的にも一番よくできたのでは、と思います。これは反省点と言うか、或る意味自分ではどうしようも無かったのだけれど、前日夜に本番、今日午後更に歌ったと言うことで、若干声が疲れていた。一日休みがあればなぁ、と言うのが本音です。
お陰様で、終了後は何人ものお客様が起立して拍手をしてくれるなど、拍手がなかなか鳴り止まず、予定に無いカーテンコールをしたが為に、滅茶苦茶な順番でキャストが慌てて登場する羽目に(苦笑)。
公演後は劇場のカフェで合唱の方々と一次会、市中心部のメキシカンレストラン"herzschlag"でカクテルを飲みながら二次会、ホテル"SORAT Hotel Brandenburg****"に戻って、ロビーで各々コップを持ち込んでワインを飲んで…。ハチャメチャに飲みました。でも、心中は何とも複雑でした。全9回の公演を主役として歌ったと言う達成感、もうこれで「今日は膝は動くだろうか」「今日は声が出るだろうか」等という心配から離れる事ができる安堵感、でも、これで暫く(いや二度と?)オケとファルスタッフを歌う事も無いのか、また、約二ヶ月間同じ釜の飯を食ったこの同僚たちと今日(若しくは明日)でお別れか、と思ったらもう何だか悲しい気分でもある訳で。やはりホテルのロビーで同僚と別れる際はハグするだけでは無く、泣いてしまいました。
2007'08.23 (Thu) 23:55
結構ひやひやモノの本番でした。18.20 Uhr, Maske
im Theater Brandenburg
19.30 Uhr, Premiere "Falstaff"
im Kloster St. Pauli Brandenburg
bei Herrn GMD Helmrath, Herrn Poplawski, Frau Dr. Canton usw.
für Hatsukano, Kim, Tkacenko, Nybom, Hader, King, Axelsson, Kursevs, Yang, Ossandon
mit Brandenburger Symphoniker, Karl-Forster-Chor Berlin
anschl. Premierefeier
im Theatercafe
本番前まで頭の中で手順を整理してたつもりだったけど、同僚であるジェイウォン(一幕一場の楽譜の位置の補正)、ソンコン(二幕一場の動線の補正)に助けられました。それ以外は基本的に楽しめました。何か、ブランデンブルクに来てようやく「オケと共に音楽をやっている」という充足感に浸る事ができました。だって、ラインスベルクの時はオケも歌手もPAを使っていたし、雨天会場の公演だってオケは端っこに追いやられて共同作業をしている感じが薄かったからね。
ハプニングと言うほどでもないけど、今回の会場は修道院で、きちんと通常の舞台の様に楽屋や「袖」がある訳ではない。皆で兼用する楽屋(兼化粧部屋+小道具置場)は舞台奥。舞台下手(客席から見て左)から舞台へ登場する際は、楽屋横の出口を一旦出て建物を半周して下手口にたどり着く。今回の演出でも建物中央奥(客席中央)から登場するシーンがあるのだけど、同じ要領。要は廊下が無い。本番開始からしばらくして結構強い雨。一幕一場のモノローグを歌い終わってはける時、すぐ次に登場する女声陣が傘を差して待っているのを見た時にはびっくりしたよ。で、二幕一場の自分の登場の際もなお雨は降り続き、寸前まで傘を差していたけど、音楽が始まると傘を畳んで雨に濡れながらの登場待ち。舞台に上ってから、わざとらしく濡れた髪や腕をタオルで拭いてみました(苦笑)。この段階でお客さんも外が雨だという事に気付いたよう。
まぁ、何とか無事に本番は終わったが、化粧落としと着替えに劇場に戻ったら、化粧担当者が「この後うち上げがあるわよ」と一言。はっ?聞いてないぞ?今日の格好は(化粧の時に汚れてもいい様な)古いポロシャツに七分丈ズボン、下はサンダルという格好。幸い、劇場主催の様なオフィシャルのものでないからよかったけど。そもそも今般の事務担当の実習生は「本番の休憩時に口頭で伝達した」って言っているけど、私はその頃疲れ果てて死んでました(苦笑)。聴く余裕もない。おまけに同僚のひとりは化粧落としの際に事務担当からではなく化粧担当から打ち上げの話を聞き、オフィシャルなものかと思って一旦ホテルに帰って着替えをし、(打ち上げ会場のTheatercafeで無く)本番会場のクロースターに行ってしまったらしく、会場に到着後、僕との話の中で激怒していた。この化粧担当はどうも当初、Theatercafeでなく、本番会場で打ち上げが行われると伝達したらしい。だからね、こういう連絡は前の日のうちに口頭ではなく掲示や文書の配布によってなされるべきなのです。日程を管理する者の鉄則です。いい加減学べ、ハンナ!お前はラインスベルクでKBB(事務局)の仕事、ないしは日々出される日程表を見ていなかったのか?
今日だけではなくブランデンブルクに来てからというもの毎日何かしらの手配ミス、連絡ミス等があり、せっかく本番が成功したというのにちょっと頭に来ている今日この頃です。
2007'08.18 (Sat) 23:55
15.00-, Informationsbesprech
bei Herrn Schwarz, Frau Dr. Canton, Frau Blum
17.30 Uhr-, Abendessen
18.05- 18.35 Uhr, Maske
19.00- 19.40 Uhr, Sound Check
im Heckentheater
20.00- 23.00 Uhr, 6. Vorstellung "Falstaff"
im Heckentheater
bei Herrn GMD Helmrath, Herrn Poplawski, Frau Dr. Canton usw.
für Hatsukano, Kim, Tkacenko, Nybom, Hader, King, Axelsson, Kursevs, Yang, Ossandon
mit Brandenburger Symphoniker, Karl-Forster-Chor Berlin
anschl. Dernière
im Ratskeller
文句なしの晴れ。18. August 2007, 20 Uhr
Heckentheater, Rheinsberg
Falstaff
Komische Oper von Giuseppe Verdi (1813 – 1901)
Musikalische Leitung: GMD Michael Helmrath
Inszenierung: Kay Kuntze
Ausstattung: Martina Feldmann
Karl-Forster-Chor
Brandenburger Symphoniker
Besetzung:
Sir John Falstaff: Takeshi Hatsukano (geb. 1975, Japan)
Ford: Sung-Kon Kim (geb. 1975 Südkorea)
Fenton: Sergey Tkatchenko (geb. 1979, Russland)
Dr. Cajus: Michael Axelsson (geb. 1978, Schweden)
Bardolfo: Janis Kursevs (geb. 1977, Lettland)
Pistola: Jae-Won Yang (geb. 1974, Südkorea)
Mrs. Alice Ford: Karin Nybom (geb. 1976, Schweden)
Nannetta: Keren Hadar (geb. 1975, Israel)
Mrs. Quickly: Geneviève King (geb. 1982, USA/Frankreich)
Mrs. Meg Page: Mariana Ossandon (geb. 1977, Chile)
Im August wird das Rheinsberger Heckentheater zum Park von Windsor und lädt zu einem vergnüglichen Abend mit Sir John Falstaff ein. Der dicke, trinkfreudige und allen Weiberröcken hinterher laufende Ritter ist die Hauptfigur. Die listigen Frauen jedoch führen den liebestollen Helden und ihre eifersüchtigen Ehemänner im nächtlichen Park von Windsor derart an der Nase herum, dass am Schluss alle versöhnlich in den großartigen Schlussgesang einstimmen: „Alles ist Spaß auf Erden”. Für Shakespeares berühmte Geschichte bot das Heckentheater schon zweimal die ideale Kulisse. Nach Salieris Falstaff und Nicolais Die lustigen Weiber von Windsor folgt nun mit Verdis letzter Oper der krönende Höhepunkt dieser Rheinsberger Windsor-Trilogie.
15時からブランデンブルク公演の説明会。日程的な事や演出上の事など。演出上の事について言えば、今般の野外劇場での演出を踏襲しながらも、小姓役等の黙役がブランデンブルクでは居らず、道具も少なくして、感じとしてはサントリーホールのホールオペラの様な感じになるらしい。火曜日に会場を見ないと分からないけど、修道院や教会の類での公演ってオケがでかいと歌手の声がかき消されるのです。残響もあるし。あと、これは今回の演奏会形式のアレンジをするアンナリーザに言った事だけど、結構左ひざが限界です。ひざ当ては勿論付けているけど、椅子から落ちたり、洗濯籠に飛び込む時に一番負担掛かっているのが左ひざ。練習・本番等、今までの負担が今になって押し寄せてきた。湿布を貼ったり、ボルタレンのクリームを塗ったり、時にはボルタレンの錠剤も飲んだけど、一向に良くなる気配がない。彼女の意向としても、今般の演奏会形式では余り(今の野外劇場の本公演の様に)動きを激しいものにしないという事だったが、さてどうなる事か?日程的な事について言えば、火曜日は午前中から4時間、夕方から4時間の計8時間。水曜は午前にオケ付き舞台稽古、夜はGP、次の木曜夜は本番。一日置いて、土曜夜に本番をやって日曜日は午後本番。どんな日程の組み立て方(怒)!!マイク無しだからいずれの本番も本気でやんなきゃいけないし(いや、マイク付きの時も本気でやってました、失礼)…。来週は結構きついぞ…。
この話し合いがあったお陰でいつも15時位に取る1時間程度の仮眠も今日は無し。お陰で化粧の際、こっくりこっくりしてました(すみません)。本番直前まで眠かった。
で、最後の本番。野外劇場での開催。結局、6回公演のうち、3回はこの野外劇場で公演できた事になる。それもそれで微妙な気持ちだったが、昨年の野外劇場の公演《コシ・ファン・トゥッテ》は6回のうち何と1回しか野外劇場で公演できなかったとか。それを聞いたら、3回も(野外劇場で公演を)できたのはまぁ良かったのだ、と思う事にする。ただ、後部座席に空きが多かったのが残念なこと。あと、プレミエ以外は演出家が公演に同席しないのが普通らしいですが、今日は最終日。演出家、奥さんと子供連れて来たよ!それに本番前にしっかりToi Toi Toiを言いに来た。先般書いた様に、この演出家は結構段取りを重視する人。プレミエ以外の本番をのびのびやり過ぎたため(反省)、今日はきちんとやらねばと思って、またも段取り重視の傾向があったのは否めない。でも、さすがに6回目だけあって、前半の場面に必要ないい加減さとチャーミングな面、後半の興奮する場面等、テンションをうまく変えて演ずる事が出来たかと思われる。
公演終了後、化粧を落とし、シャワーを浴びて向かった先は宿舎の前のラーツケラー。ここの2階で打ち上げ。ファルスタッフだけでなく、フェスティヴァル全体の打ち上げも兼ねている。芸術監督のマットゥスさんをいつもえらいなぁと感ずるのは、打ち上げの席でちゃんとキャストやスタッフ全員(技術部門は省略)の名前を読み上げ、その働きを褒める事。これね、どのプロダクションの打ち上げ(ガラコンサート、魔弾、愛妙)でもそうだったのです。そして、我々キャストに関して言えば、こちらがこのフェストで貴重な経験を踏ませてもらっているだけで有難いのに、「本当に有難う」と逆に言ってくれる事。我々の成長を見守る父の様でした。その後、1時過ぎまで飲み。明日は10時までに部屋を空けなければならない。果たして間に合うのか?

2007'08.17 (Fri) 23:55
本番の日の昼食はスパゲティと決めていて、今日もレストラン「ボレロ」で3.9ユーロのスパゲティを食べた訳だが(但し、今日のは茹で過ぎ・泣)食事時、すなわち13時の時点で雨が降り出した。ああ、今日も我々は雨天時会場での本番か…と諦めかけていたが、20分後には止む。それ以降午後は基本的に晴天だったが、夕方あたりから西の方角(?)の空が若干灰色の雲に覆われた。よって今日の芸術監督・マットゥス氏やマネージャー・シュヴァルツ氏らの上層部の天候判断も困難を極めた。一つは雨が降るかどうか、もう一つは、晴れたとしても気温が下がり気味であり、夜22時や23時はかなり寒くなるであろう、これが聴衆は勿論、オケ奏者や我々歌手、更にオケの楽器に影響を及ぼさないかと言う事だった。結局、17時では無く、夕食時の17時45分にやっと「野外劇場で開催」の報が届く。苦渋の決断である。17.30 Uhr-, Abendessen
18.05- 18.35 Uhr, Maske
19.00- 19.40 Uhr, Sound Check
im Heckentheater
20.00- 23.00 Uhr, 5. Vorstellung "Falstaff"
im Heckentheater
bei Herrn GMD Helmrath, Herrn Poplawski, Frau Dr. Canton usw.
fuer Hatsukano, Kim, Tkacenko, Nybom, Hader, King, Axelsson, Kursevs, Yang, Ossandon
mit Brandenburger Symphoniker, Karl-Forster-Chor Berlin
野外劇場開催時には19時過ぎからサウンド・チェックが行われる。野外劇場開催時は、歌手がマイク無しで歌うのは到底困難なので、歌手たち、更にはオーケストラにもマイクによる拡声を行う事となる。その為のテスト。でも、天候判断が遅れたせいもあり、チェックの段階でまだ各種テレビ・モニターを始め、小道具、聴衆用の折りたたみ椅子等々のセッティングが終わっておらず、ドタバタの中行われる事となる。それでも半ば強引にセッティングや諸準備を終え(苦笑)、20時からの開催に漕ぎつけた。
今日はもう一幕一場の時点で寒い。多分温度はひとケタ台だろう。オケの男性諸氏も燕尾服こそ着用しているが、黒のベストかセーターを下に着ているよう。女性のスタッフを中心にジャケットの着用は勿論、マフラーをして厳重装備の者もいる。我々キャストも長そでの衣装を着用している者には衣装の下にもう一枚着れるよう衣装部門から下着等が支給されていたようだが、私の様な半そでの衣装着用者には無し(泣)。もう、皆意地になって今日の公演をやっている感すらある。
残念ながら今日は満席とはならなかったものの、それでも寒い中多くのお客様が駆けつけて下さいました。そのお客様方も、かなり厳重装備。休憩も通常は25分以上とっているが、今日は寒さの為に20分程度に短縮。休憩時間の短縮が演出助手のアンナリーザから舞台裏に伝えられると、皆着替えやら化粧やら突貫作業。僕も余り十分に休憩できないまま必死で着替える。着替えと化粧を同時進行。肉襦袢と肌の色の違いを隠すためにドウラン(舞台用の化粧)を首から胸元にかけてスポンジで通常塗るところをメイクさんは「時間がないから」と手で一生懸命塗ってくれたよ。メイクさん、衣装さん、お疲れ様。
休憩明けの三幕一場は肉襦袢とパンツを着て木の小舞台で寝ているシーンから始まるが、スタンバイしてから始まるまでが妙に長く、あれは寒くて死ぬかと思った。全体的に今日は演技面でもベストを尽くせたが、音楽面において今までの中で一番よりよくできたと思う。終演後、シャトルに乗らずに徒歩で宿舎に行ったが、その際に限られた人数とは言えお客様の満足した様子を感じ取る事ができたのは何よりの幸いだった。小さい子たちにも沢山来てくれていたようで、何人かに「ハロー」って声かけられたよ、かわいい。
本当〜に皆さま、寒い中お越し下さって有難うございました。
2007'08.15 (Wed) 23:58
みたび雨天時会場における本番となってしまった。20.00- 23.00 Uhr, 4. Vorstellung "Falstaff"
in Regenhalle
bei Herrn GMD Helmrath, Herrn Poplawski, Frau Dr. Canton usw.
für Hatsukano, Kim, Tkacenko, Nybom, Hader, King, Axelsson, Kursevs, Yang, Ossandon
mit Brandenburger Symphoniker, Karl-Forster-Chor Berlin
以前書いた様に、17時が上層部による天候判断があり、それによって当夜の本番を野外劇場か雨天時の予備会場IFA Hofendorf Rheinsberg HotelのBootshalle(ボート置き場)でやるかが決まる。今日17時15分の時点で自分はSchlosshotelの「フェスティヴァル・ラウンジ」のお客様向けの概要説明に同席したが、今日はその時点でも決まっていなかった。今日の天候は不安定な天候で、時折晴れ間も覗くが、別の方角の空には真っ黒い雲が鎮座する、と言った具合。まぁ、確かにこれは上層部も難しい判断を迫られているんだろう、と容易に察しがついた。17時30分過ぎには実習生のクリスティアンがホテルにいる我々に「野外劇場で公演が行われる」旨の知らせを持ってきた。でも、喜んだのもつかの間、17時40分過ぎ、KBB(事務局)のWinter女史が食堂にいた我々に「やはり雨天会場でやる事になった」という知らせを持ってきた。今回のプロダクションはほとんどの(野外劇場でやると予定された)練習を雨に降られる事無く行う事ができた半面、これまで3回行った本番のうち1回しか本来予定の野外劇場で行われていない。何と言うことか?あの暑さや蚊と闘いながらやった練習が無駄になる様な気がしたのは何も僕だけではない。そしてつい先刻、20人程度とは言え、フェスティヴァル・ラウンジのお客様の顔を見たばかりで、そのお客さま方も(一度は「野外劇場で」という知らせがもたらされただけに)さぞやがっかりしているだろうなぁと思うと何かやりきれない気持ちになった。
雨天会場での本番は野外劇場の舞台装置をそのまま持ってくるとは言え、あの野外劇場の奥行きも幅も無い。故に我々の動きが制限される。更に、もともと簡潔な舞台装置(+夜の森に映える幻想的な照明装置)ゆえ、雨天時会場での舞台上がどこかチープな感じになってしまう事は否めない。そりゃ「金返せ」って叫ぶ客が出てくるのもわかる(苦笑)。我々の舞台はあの野外劇場でやれる事こそベストなのだ。昨日の野外劇場での本番を終えた我々はその気持ちを一層強くした半面、そのベストの舞台を今日もお客様に提供できないのかと分かって何とも微妙な雰囲気の中で皆で夕食。そんな気持ちもあったのか、今日の本番は皆、中だるみする事無く、ベストを尽くす事ができた。自分としても2回目以降の本番に同じく、程よい緊張の中に身を置きながらもリラックスして前半のシーンを終え、後半初めの裸で舞台中央に寝ているシーンもしっかり笑いを取り(苦笑)、終盤のバルドルフォの化けの皮を剝すシーンで自分の状態を興奮状態の中に持って来、でも結婚式のシーンで冷静さを取り戻し、最後のフーガのシーンにつなげる事ができた。
今日の本番は自分でよく出来たと手応えを感じた。お客様の反応もよかったし、カーテンコール時にお客様だけでなく、舞台上の同僚らから沢山の拍手やブラヴォーを頂戴しました。
本番終了後はソンコン、ジェイウォンらとラーツケラーの外の席でゆったりビールを飲む。自分の胃袋にビールを流し込む瞬間、思わず、「うめ〜」と日本語で言ってしまったよ(笑)。夜風に吹かれながら皆で今日の本番を振り返った。
2007'08.14 (Tue) 23:55
今日は朝から一日中いい天気で、技術陣も17時の天候判断を待たずに野外劇場での本番に向け、動き出している。17.30 Uhr-, Abendessen
18.00- 18.35 Uhr, Maske
19.00- 19.40 Uhr, Sound Check
im Heckentheater
20.00- 23.00 Uhr, 3. Vorstellung "Falstaff"
im Heckentheater
bei Herrn GMD Helmrath, Herrn Poplawski, Frau Dr. Canton usw.
für Hatsukano, Kim, Tkacenko, Nybom, Hader, King, Axelsson, Kursevs, Yang, Ossandon
mit Brandenburger Symphoniker, Karl-Forster-Chor Berlin
17時の天候判断も予想通り、「(今晩の公演の開催は)野外劇場で」と決まったようだ。3回目にして初めて、本来予定の野外劇場での本番開催である。
本番開始を告げる(ベルやチャイムでは無く)ホルンが野外劇場に鳴り響くと、芸術監督のマットゥス氏がマイク片手に壇上に登り、聴衆に挨拶するのがフェスティヴァル開催中ほぼ全ての演目に共通する事である。GPの際から「今日は大変申し訳ない事に雨天時予備会場での開催となりました」「今日も我々は難しい判断(野外劇場で本番を行うか、雨天時会場で行うか)を迫られ…」と言う彼のお詫びの言葉ばかり耳にしていた我々。でも、今日の彼は嬉しそうだった。「ようやく皆様をこのHeckentheaterにお迎えする事ができました、ようこそお越し下さいました!」聴衆から大きな拍手。今日の会場は後部の20席程度を除いてほぼ満員、1000人弱のお客様がご来場との事。
気合い入れていくぞ、と思いきや、7小節しかない前奏曲の後のミカエル(カイウス博士)の第一声「Falstaff!」が一小節早いし…(苦笑)。「早速やってくれたよ」と一瞬、ひやっとしたよ。次の私扮するファルスタッフが「Holla」って言うのって指揮者を見ずに後ろ向きで声を発する所。指揮者のキューが見えないのだ。でもここで立て直さないと後に続くカイウスやバルドルフォが総崩れ。冷静に音楽を聴いて立て直したから良かったけど…。舞台がはけた後で聞いた話だが、舞台裏の同僚もひやっとしたそうだ。でも、僕が立て直したのを聴き、拍手してくれていたらしい、ハハ。
その後は順調に進んだ。何と言っても指揮者が定位置にいるという安心感から来るものだろう。雨天時会場ではオーケストラと指揮者が下手(聴衆から見て左の方)にいるからね。クイックリーやフォードとの二重唱もうまくいったし、洗濯籠にもうまく飛びこめたし、その後オーケストラピット横に無事落ちる事もできた。
休憩前後から寒くなり出し(この時点で既に22時近く)、吐く息がうっすら白い。寒さはがまんすればしのげるが、問題は第三幕冒頭にやってきた。三幕一場冒頭のモノローグを歌っている最中から会場内のスピーカーを通じて「ガサガサ」という異音が聞こえるようになる。どうも原因は僕の付けているマイクないしは付属装置に原因があるようだ。何回かの異音の後、技術陣が諦めたのか僕の拡声がストップした。この野外劇場でマイクが無くなるのは本当に大変。ここは自分の声のモードを100%ではなく120%以上にして歌うしか無く、それに加えて言葉の子音もよりクリアーになるよう心がけるしかなかった。自分が舞台後方で待機するシーンと、三幕二場冒頭で客席後方から舞台登場する際に強引に技術陣が入り、僕の装置やマイクを交換したらしいが、他の歌手陣やオケの(舞台上の)モニター音が小さい、いや、聞こえてこない。結局、三幕二場全部をマイク無しでフルで歌わざるを得なくなった。おまけに三幕二場の登場の際、出発の時点ではまだスポットライトが当たらないのね。誘導灯の無い客席通路を歩く際につまずき、左足をひねってしまうし(泣)。もう妙な興奮状態のまま残りの三幕二場を歌い終えました。逆にそれがよかったのか(?)、カーテンコールでは沢山の拍手を頂戴できました。有難かったのですが、足が痛いのと疲れがどっと出てやっとの思いで楽屋のあるKavalierhaus(劇場から徒歩5分強)に辿りつきましたとさ。

2007'08.12 (Sun) 20:57
ラインスベルク室内歌劇場の事務局と我々の宿舎となっているカヴァリエハウスは、本番がある日は16時30分頃までのんびりとした空気が漂う。屋外のテーブルとベンチからは時折関係者らの笑い声が聞こえてくる。16時半過ぎから駐車場には舞台関係者が集まり出し、17時の上層部のWetterendscheid(天候判断)で一気呵成に動き出す。建物内部も慌ただしく人が行きかう。20.00- 23.00 Uhr, 2. Vorstellung "Falstaff"
in Regenhalle
bei Herrn GMD Helmrath, Herrn Poplawski, Frau Dr. Canton usw.
fuer Hatsukano, Kim, Tkacenko, Nybom, Hader, King, Axelsson, Kursevs, Yang, Ossandon
mit Brandenburger Symphoniker, Karl-Forster-Chor Berlin
anschl. Kundenveranstaltung von Sparkasse OPR
in Speisesaal von Kavaliehaus
残念ながら今日のWetterentscheidにおいてもオペラを(本来の開催予定地である)野外劇場では無く、代替会場であるIFA Hofendorf Rheinsberg HotelのBootshalle(ボート置き場)で開催する事を決めたようだ。これに伴って、本来予定会場から代替会場への臨時シャトルバス手配、主に観光協会のメンバーを中心とした会場内誘導員の打ち合わせも行われる。既に15時過ぎから仕事を開始しているメイク部門と合わせて、ソリスト・合唱団の衣装の世話をする衣装部門も始動、である。
室内歌劇場事務局にとって昨日から明日・日曜日までは気の抜けない日が続く。昨日はプレミエ、今日2回目の公演は室内歌劇場にとって大きなスポンサーであるArcor(ドイツの有名なインターネットブロバイダーの一つ)とシュパーカッセ(ドイツの銀行グループのひとつ)の顧客ご招待日、明日はドイツ連邦大統領御臨席(!)のガラ・コンサート開催、といった具合である。
そんな中開かれた今日の2回目の公演は、楽しめた。やはり、プレミエはメチャ緊張していたんだ、と言う事を歌いながら実感。歌の方も、演技の方も、勿論緊張してはいたけどいい意味で余裕が生まれて来た。他の同僚もそう。そのせいもあってか?今日の公演はお客様にお楽しみ頂けた様で、終了後のカーテンコールも沢山の拍手を頂戴した。有難うございます。
ただ、マイク無し、音響が不安定(総じてオケの音が響きやすい)な代替会場での公演2日連続とあってか声が皆お疲れ気味。いや、別に誰かの高い音が出なかったとかそういうのでは無いのですが…。自分自身もこれといった破たんはなかったし、きちんと最後まで歌ったわけだけど、二幕一場を歌っていて、やはり声の疲れを実感。でも、日曜と月曜が休日ゆえ、回復できるでしょう。
あ、ちょっとしたハプニングが一つ。二幕二場でファルスタッフは第一の罠に引っ掛かりにフォード邸を訪問、アリーチェに花を渡すシーンがある。客席後方から舞台に上がる事になっているのだけれど、客席後方で待機時にプラスチック製の造花が壊れた!この造花は練習の時から使ってたんだよね。このシーン、花以外の物で代用する訳にいかず、かと言って予備がある舞台裏に戻る時間もない。やばい!と思ってふと周りをみたら(本来の造花より小ぶりだが)デコレーション用の造花を発見。近くにいた係員に「御免」と言って使う事にしました(苦笑)。本来このシーンは花の匂いを嗅ぎながらゆったりと客席中央を通って舞台に上がるはずが、本当にギリギリで、走って、でも、ファルスタッフの「これでいよいよアリーチェをモノにできる!」というウキウキ感を醸し出したり嬉しそうな素振りをしたりしつつ(笑)登場。間に合ってよかった、ホッ。
舞台終了後は、宿舎の食堂にてシュパーカッセのお客様行事。明日のガラ・コンサートに乗り番であるソンコンを除いてソリストが全員出席。小腹も空いていて、ケータリングサービスのパン(切ったバケットの上に様々な具が乗っている)やスープ、ビール等を頂戴する。お客様の帰りがけに握手をしながら色々お話しする事も出来た。いつも感心するのは、うちの室内歌劇場にしても、それをスポンサーとして支援する(dt. sponsern)企業、その聴衆である。日本だったら、クラシック音楽(のプロジェクト)を支援する企業は費用対効果を考えるし(ドイツの企業だって考えるんだろうが日本ほどではないと思う)、ましてや(将来有望であってもその段階で無名の)若手を支援するなんて中々無い。そういう若手を主体としたフェスティヴァルを開くなんて(コンサートや講習会ならともかく)余り聞いた事が無い。それに対してドイツでは、こういう若手のコンサートにも聴衆は足を運ぶし、企業は支援する。そういう方々に我々は支えられているのだなぁ、と言う事を実感した夜となった。

