2008.04/18 [Fri]
[藤沢オペラコンクール] 「音楽の友」5月号のイヴェントレポート
4月18日に発売された音楽の友社発行の月刊誌・「音楽の友」2008年5月号のイヴェントレポート中(209ページ)、音楽評論家・小山晃氏執筆の記事「きわめて高水準のアリアの競演・上位をバリトンが独占…第7回藤沢オペラコンクール」が写真付きで掲載されております。
お時間のある方は是非ご覧下さい。
きわめて高水準のアリアの競演
上位をバリトンが独占
第7回藤沢オペラコンクール
3月20日(本選)●神奈川・藤沢市民会館
取材・文=小山晃
写真提供=財団法人藤沢市芸術文化振興財団
強風と冷雨が降りしきる「春分の日」だったが、「第7回藤沢オペラコンクール・本選」が開催された。
プログラムを一見すると、このコンクールの従来にない、エントリー12名である。今回は相当にレヴェルの高い歌い手ぞろいではないかと思った。予選の経過を見てみると、第1次が3月13、14、15日と行われ、応募者142名中1次予選免除1と棄権7を除く134名がエントリー、自由曲1曲でふるわれ、第2次予選が53名、半数以下になったわけだが、第2次は3月17、18日、そこでは自由曲1曲と選定曲1曲が歌われ、ここで再び選ばれてソプラノ4、メゾ・ソプラノ3、テノール1、バリトン4名がファイナルへと勝ち進んだ。
本選がスタートし順次数人を聴きすすめてみれば、なるほど演唱レヴェルは高い。審査員は頭が痛い事だろうと感じた。
1次からの審査員は、委員長岩井宏之をはじめ岩崎由紀子、小野光子、栗林義信、小濱妙美、白石隆生、鈴木寛一、中村浩子、丹羽正明、畑中良輔、三善清達と厳しい耳目が居並ぶ。だが、さすがにファイナルまで到達した歌い手たち、それぞれが自信のアリアを歌って譲らない。これは本選終了後の表彰式での好評にもあったことだが、声の色調やスタイルに十分マッチしない選曲や、わずかな声のコントロール・ミスも聴きとれた。彼には、彼女にはこのアリアと役が向かないのでは、と思えた演唱が二、三散見できたのである。
結果は、男として意を強くした。上位がすべてバリトンで占められたのである。第3位が〈夢か、まことか〉(《ファルスタッフ》)を歌った藤岡弦太、第2位、〈あなたは私に手紙をくれた〉(《エフゲニー・オネーギン》)他の友清崇、そして第1位は〈苦痛に満ちた世襲の勤め〉(《パルジファル》)他の初鹿野剛。藤沢オペラコンクールはじめ大概の声楽コンクールでは、女声が上位となるケースが多く、常々はがゆい思いをしていたから、これは快哉だった。実際この3人は、アリア一つで役をイメージさせる声と歌唱演技を聴かせていた。
そして奨励賞が、中島郁子 Ms、岡田尚之 T、大沼徹 Brの3名、入選が真野路津紀 S、清水理恵 S、安井陽子 S、小野和歌子 Ms、堀万里絵 Ms、小川里美 S、となった。
藤沢オペラコンクールはトップクラスで活躍する歌手を輩出しているが、まずは上位の歌手たちは、今秋の藤沢オペラ公演への適役出演がフォローされている。

第1位:初鹿野剛

上位独占の”3大バリトン”?!

ハイ・レヴェルの演唱を披露した本選参加者(前列)と、厳しい選択を迫られた審査員の皆さん(後列)
お時間のある方は是非ご覧下さい。
![]() | 音楽の友 2008年 05月号 [雑誌] (2008/04/18) 不明 商品詳細を見る |
きわめて高水準のアリアの競演
上位をバリトンが独占
第7回藤沢オペラコンクール
3月20日(本選)●神奈川・藤沢市民会館
取材・文=小山晃
写真提供=財団法人藤沢市芸術文化振興財団
強風と冷雨が降りしきる「春分の日」だったが、「第7回藤沢オペラコンクール・本選」が開催された。
プログラムを一見すると、このコンクールの従来にない、エントリー12名である。今回は相当にレヴェルの高い歌い手ぞろいではないかと思った。予選の経過を見てみると、第1次が3月13、14、15日と行われ、応募者142名中1次予選免除1と棄権7を除く134名がエントリー、自由曲1曲でふるわれ、第2次予選が53名、半数以下になったわけだが、第2次は3月17、18日、そこでは自由曲1曲と選定曲1曲が歌われ、ここで再び選ばれてソプラノ4、メゾ・ソプラノ3、テノール1、バリトン4名がファイナルへと勝ち進んだ。
本選がスタートし順次数人を聴きすすめてみれば、なるほど演唱レヴェルは高い。審査員は頭が痛い事だろうと感じた。
1次からの審査員は、委員長岩井宏之をはじめ岩崎由紀子、小野光子、栗林義信、小濱妙美、白石隆生、鈴木寛一、中村浩子、丹羽正明、畑中良輔、三善清達と厳しい耳目が居並ぶ。だが、さすがにファイナルまで到達した歌い手たち、それぞれが自信のアリアを歌って譲らない。これは本選終了後の表彰式での好評にもあったことだが、声の色調やスタイルに十分マッチしない選曲や、わずかな声のコントロール・ミスも聴きとれた。彼には、彼女にはこのアリアと役が向かないのでは、と思えた演唱が二、三散見できたのである。
結果は、男として意を強くした。上位がすべてバリトンで占められたのである。第3位が〈夢か、まことか〉(《ファルスタッフ》)を歌った藤岡弦太、第2位、〈あなたは私に手紙をくれた〉(《エフゲニー・オネーギン》)他の友清崇、そして第1位は〈苦痛に満ちた世襲の勤め〉(《パルジファル》)他の初鹿野剛。藤沢オペラコンクールはじめ大概の声楽コンクールでは、女声が上位となるケースが多く、常々はがゆい思いをしていたから、これは快哉だった。実際この3人は、アリア一つで役をイメージさせる声と歌唱演技を聴かせていた。
そして奨励賞が、中島郁子 Ms、岡田尚之 T、大沼徹 Brの3名、入選が真野路津紀 S、清水理恵 S、安井陽子 S、小野和歌子 Ms、堀万里絵 Ms、小川里美 S、となった。
藤沢オペラコンクールはトップクラスで活躍する歌手を輩出しているが、まずは上位の歌手たちは、今秋の藤沢オペラ公演への適役出演がフォローされている。

第1位:初鹿野剛

上位独占の”3大バリトン”?!

ハイ・レヴェルの演唱を披露した本選参加者(前列)と、厳しい選択を迫られた審査員の皆さん(後列)
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