はつかのたけしについて。

初鹿野剛の日常を少しずつ。

[藤沢オペラコンクール] 本選

20080320-05.jpg
ヴァーグナー:楽劇《パルジファル》より 苦痛に満ちた世襲の勤め
マスネ:歌劇《エロディアード》より はかなき面影
初鹿野 剛(バリトン)・朴 令鈴(ピアノ)
※写真は(財)藤沢市芸術文化振興財団提供

表彰式
表彰式終了後、入賞者・入選者、主催者・審査委員による写真撮影
※写真は(財)藤沢市芸術文化振興財団提供

前記事既述の通り、昨日一日で風邪(の様な)の主だった症状を全て経験してしまった私。
2時間おきに目覚めていた気がする。でも、僅かでも睡眠はとった、とったと思う…。

7時30分過ぎに起床すると、一番の心配時である喉の痛みは無かったものの、体の気怠さというか、力が抜けきったというか、もうユルユル。とても今日これからコンクールの本選を受けにに行こうという体では無い。
本番の日は炭水化物を多めにとる様にしているが、今日は(無茶むちゃだなぁとは思ったが)朝からパスタを茹で、余り食べる気もしなかったが半ば強引に食べる。シャワーを浴び、洗濯が終わる頃には気怠さが幾分軽減されている?と思うように努め、自宅を出る。

チョコラBBを飲んで臨んだ(苦笑)本選の演奏は、シビアに見て、一曲目の《パルジファル》はフレージングより言葉の発音に重心を置きすぎたか?二曲目の《エロディアード》は少々バテ気味?何か、練習の時がもっとうまくいった気がするが…等。思っている事は、表彰式後のレセプションで様々な先生方に指摘して頂きました。

1, 大沼 徹 (バリトン)
2, 真野 路津紀 (ソプラノ)
3, 清水 理恵 (ソプラノ)
4, 安井 陽子 (ソプラノ)
5, 小野和歌子 (メゾ・ソプラノ)
6, 堀 万里絵 (メゾ・ソプラノ)
7, 中島 郁子 (メゾ・ソプラノ)
8, 藤岡 弦太 (バリトン)
9, 小川 里美 (ソプラノ)
10, 岡田 尚之 (テノール)
11, 初鹿野 剛 (バリトン)
12, 友清 崇 (バリトン)

ピアノについて。本当に朴さんのピアノは表情豊かで音楽的で、(自分の体調の事以外)何の心配も無く本選に望めました。特に《パルジファル》はその難易度が高いゆえ、まるでドイツ歌曲をやるかの如く時間をかけ、丁寧にやった曲。準備から本番まで、充実していて本当に楽しかった。有難うございました。
また、朴さんは今回のコンクールにおいて私だけでなく6人の歌手のピアノを受け持っておられました。本選では私・友清・安井各氏のピアノを担当。大変な事に、11番目に歌った私のあとすぐに(!)友清氏のピアノを担当されたのです。これって体力的にも、また頭の切り替えが大変。でも見事にこなされ、レセプションの際には多くの審査委員・関係者の方々から賞賛されてました。

表彰式・終了後のレセプション等では、審査委員の先生方をはじめ、本選出場者の皆さん方、ボランティアの方…と沢山の話ができてよかった。嬉しかったのは運営委員長の畑中先生以下コンクールに関わる方々が、若手を温かく見守って行こうと接して下さっている点。畑中先生が、表彰式で皆に賞状を渡す際、一人ひとりに「これからも益々頑張ってね」等声をかけていらっしゃったのがそれを現わしているかと思う(ただ畑中先生、僕を見るなり体重の話*は…と言うか、僕が痩せればいいだけの話・泣)。レセプション時、栗林**先生が挨拶されたのだが、自分が2006年、五島記念文化財団の助成で研修し、その間どんな活動をしたか等説明して下さったり、私とソプラノの安井氏を話題にしたかと思えばちゃっかり二期会公演《ナクソス島のアリアドネ》の宣伝してるし(笑)。また、審査委員の先生方が、(レセプション時に)丁寧に褒めるべきは褒め、改善すべき点をきちんと指摘して下さった事。有難い事です。

入賞者
左から 友清 崇 (第二位)、初鹿野 剛(第一位・福永賞)、藤岡 弦太(第三位)の各氏(敬称略)。
※写真は(財)藤沢市芸術文化振興財団提供

帰国早々、有意義なコンクールを受ける事ができました。
関係する全ての皆様にお礼申し上げます、有難うございました。

[更新:3/26 9:25]
(速報)
第七回藤沢オペラコンクール本選結果
第1位:初鹿野剛
第2位:友清崇
第3位:藤岡弦太
奨励賞:大沼徹、中島郁子、岡田尚之
入選:真野路津紀、清水理恵、安井陽子、小野和歌子、堀万里絵、小川里美



*畑中先生は五島記念文化財団オペラ新人賞選考の審査委員のおひとり。面接時に、「君は体重、何キロあるの?」と聞かれましたっけ。
**栗林先生も上記新人賞選考の審査委員のお一人でした。また、東京二期会の理事長として多忙な日々を送っていらっしゃいます。

*Comment

おめでとうございます! 

体調も万全で無い中、素晴らしい結果でしたね。おめでとうございます!6月1日は記念演奏会に行かせていただき、美声を拝聴したいと思います。
そしてパスタのパワーにも驚きました。私も頻繁にパスタ食べようかな、と(笑)
昨日今日と寒さが戻って来ていますが、早く完治されるようお祈りしております。
  • posted by とむ 
  • URL 
  • 2008.03/21 09:57分 
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有難うございます! 

改めて、有難うございます。

パスタがいいかはともかく(苦笑)、運動と同じように、演奏会当日は肉はそこそこ、炭水化物を多めにとるのをここ2,3年やっているんですね。そのお陰かどうかは知りませんが、演奏会でスタミナ切れしなくなりました。
ただ、昨日は朝食をとっても前日からの病み上がり状態。本番前には更にチョコラBBを飲んだ、という次第です。それでも二曲目は既述の通りバテ気味。体調管理の大切さを思い知らされました。
6/1は《ナクソス》の練習まっただ中ですが、体調管理を厳重にして頑張りますよ。
  • posted by hatsukano 
  • URL 
  • 2008.03/21 10:20分 
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おめでとうございます 

おめでとうございます!以前から楽しみにしていた藤沢オペラコンクール。先生が出てらっしゃるとは知らないで行きました。堪能して、感激して、そして一位受賞に興奮しました。残念なのは授賞式に出られなかったこと。生でおめでとうを表現したかったです。
記念演奏会を楽しみにしています。
  • posted by サウンドブリッジ 
  • URL 
  • 2008.03/21 10:30分 
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ご無沙汰しています 

大変ご無沙汰しております。
今回のコンクールは講評で審査委員長が仰っていました通り、大変レヴェルが高かった。ゆえに、小心者の私は毎日毎日ハラハラドキドキでした。
記事に書きました通り、本選時はもっと万全の態勢で臨むべきでした。6/1には今回の挽回ができるよう、頑張ります。

今後も宜しくお願い申し上げます。
  • posted by hatsukano 
  • URL 
  • 2008.03/21 10:47分 
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ありがとうございました 

ピアノの朴です。この度は本当におめでとうございました!
私の方も何の心配もなく、音楽に集中して伴奏させて頂きました。
曲目を伺った時に、これは私が引き受けていいものか実は悩みました。
なんといってもワーグナーが苦手だと思っていたので、ご迷惑おかけするかもしれないと心配だったからです。
でも初鹿野さんのお噂は聞こえていましたし、ここで真剣にワーグナーに取り組めば、新しい世界が広がるかもしれないと、ひとつ決心をし臨みました。
ギリギリまでご心配おかけして本当に申し訳ありませんでしたが、お陰様で満足いく演奏が出来ました。実はワーグナーと相性が良かったりして!?
優勝して下さって本当に嬉しいです。
近いうちにきっとワーグナー作品で舞台に乗られることでしょう。その日を楽しみにしています。
お疲れ様でした。どうぞご自愛下さい。
  • posted by ぷりん 
  • URL 
  • 2008.03/22 02:07分 
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お世話になりました!! 

※3/22の朝6時に投稿したのですが、その後、ジャンクメールを消去しようとした際に誤って消去してしまいました。以下、思い出して書きます。
=========

ぷりん 様

ようこそ、私のBlogへ、そして、連日本当にお疲れ様でございました。
審査委員に次いで、予選全ての日程・本選と全て皆勤賞だったのはぷりん様だけでしょう。
なにせ待ち時間だけでも相当なものでしょうし、で、それぞれの出番で結果を出さなくてはいけない…我々歌い手よりも大変であろう事、お察しします。
また、今回担当された歌い手の中で案の定、一番の問題児は私でした。持参した曲はヴァーグナー3曲、ベルク…いずれも余りコンクールでお目にかかるような曲ではありませんね。それらをぷりん様は今回実に丁寧に作業に当たって下さいました。合わせの作業から本番に至るまで、本当に楽しんでarbeitenできました。心からのお礼を申し上げます。

もう少し私の声が成熟したら…の条件付きですが、今後ヴァーグナーの作品でやりたいものが沢山あります。その時はまた助けてやって下さいませ。

また、4月以降、「次の作業」でお会いできます事を楽しみにしております。追って、メールさせて頂きます。
  • posted by hatsukano 
  • URL 
  • 2008.03/22 23:42分 
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プロフィール

初鹿野 剛

Author:初鹿野 剛
静岡県出身。東京藝術大学を経て、同大学院音楽研究科修士課程修了。二期会オペラスタジオ第42期マスタークラス修了。平成16年度文化庁派遣芸術家在外研修員。2006年、ドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州立カールスルーエ音楽大学付属ムズィークテアター研修所演奏家養成課程を、2008年には新設の修士課程を修了。
96年、第46回「芸大メサイア」(朝日新聞社主催)の独唱者としてデビュー以来、主にコンサートにおける交響曲・宗教曲の独唱者として各オーケストラと共演。オペラにおいてもラインスベルク・シュヴェッツィンゲン・ルートヴィヒスブルク等のドイツ主要音楽祭、日本では新国立劇場・東京芸術劇場シアターオペラ・東京二期会をはじめとする各プロダクションで活躍。
05年、第74回日本音楽コンクール声楽部門入選。06年、第5回"ヴァーグナーの声"国際声楽コンクールヴェネツィア本選(イタリア)ではフェニーチェ歌劇場にて同劇場管弦楽団と共演、入選。同年、平成18年度五島記念文化財団オペラ新人賞受賞。07年、ドイツ・ラインスベルク室内歌劇場声楽コンクール入賞。同年、ドイツ・ヴァーグナー奨学財団奨学生。08年、第7回藤沢オペラコンクール第一位・福永賞受賞。
声楽を後藤千恵子、芳野靖夫、原田茂生、M.レアーレ、J.ロイブル、D.ライタカーの各氏に師事。二期会会員、日本演奏連盟会員。

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