2008'01.16 (Wed) 23:55
18時から第二幕の場当たり+舞台稽古。マエストロ・バルバチーニの指揮、城谷氏がピアノを担当。
今日は劇場ってすごいなぁ、と思う事度々。
第一幕と第二幕というのは通常休憩無しで上演される。でも、その舞台は一幕・屋根裏部屋→二幕・パリのカルチェラタン(道路の交差部分が広くなり、広場っぽい感じ)と全然違う。この異なる舞台装置を速やかに転換する事のできる装置「四面舞台装置」[図表]を新国立劇場はを導入している。舞台装置と何十人もの人が乗った舞台がスルスル〜と主舞台に移動していく様を見るのは慣れていないとびっくりする(苦笑)。
《ボエーム》の1,3,4幕のソリスト主体であるシーンとは対照的なのが第二幕。
舞台上に新国立劇場合唱団+Tokyo FM児童合唱団+助演+ソリストが所狭しと並び、歌う。このオペラの中で一番、音楽的にも演出的にも手がかかるという事はこれまでの記事でご説明したとおり。で、二幕最後は更にバンダ隊(軍楽隊)が加わる。一昨日までのピアノ稽古なり(今まで百回以上はゆうに聴いているであろう)CD等では分かりずらいのだが、舞台上(ないしはオーケストラピット内)でやっている音楽とは別物の音楽が同時進行する。舞台裏では副指揮者の矢澤氏がペンライトを持ち、マエストロ指揮の様子を映し出すモニターを見ながらバンダ隊を指揮する。この時大切なのは、当たり前だけど客席では二つの異なる音楽が一つにまとめて聴こえる事。これってすごく大変な事で、副指揮者はモニターの指揮とまったく同じに振っても意味が無い訳で、劇場の音響等を考慮してモニターの本指揮より早めに振らなければならない。どのくらい?これはもう或る種の職人芸の世界で、到底言葉や文字で説明できるものではない。今日、音楽スタッフの城谷氏や既述の矢澤氏と話していたけど、ボエームのこのシーンの処理は本当に大変らしい。そんなスタッフ諸氏の存在を忘れてはいけない。
あと、今までの稽古もしかり、これから舞台練習・本番で大いにお世話になるであろうプロンプターの存在。これも重要。実は今までプロンプターがいる公演に参加した事がないのです。ゆえに重要なのは文献や様々な話を通じて頭では分かっているのだけど、どう重要なのかが分からなかった。でも、今回、実際に劇場の仕事をさせてもらう中でその重要さを身をもって知る由となったのである。特に新国の場合はイタリアの劇場で取り入れるsuggeritoreの形式を踏襲しており、プロンプターボックスの中にある指揮者モニターを見ながら、歌手に対して指揮をしたりしながらきっかけを与える。今回は飯坂さんの担当。いろいろ助けていただきました。今後も多分にお世話になる事でしょう。何故って?ここで多くは語りませんが(涙)。
その他、演出部が舞台の要所要所に立ち、出演者が次に必要な小道具を持ってスタンバイをして下さるのは勿論、出る場所のキュー出しまでしてくれる等々…ここ数年、そういう方々無しに「自己責任」の名のもとに(泣)大学でせかせかオペラをやっていた私は唯々感動。
そういう方々の助けのお陰で場当たり→第二幕の通しも20時20分無事終了。
明日は13時入り。化粧と衣装をつけたKHP*を14時から21時まで。本番まであと僅か!!
*クラフィーア・ハウプト・プローベ(カー・ハー・ペー)…ピアノ伴奏による通し稽古。
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