2007'04.11 (Wed) 23:55
指揮者の乗車するタクシーに一緒に同乗し、練習場所のコンツェルトハッレに到着。既にベルリン在住組のライナーとソンコンが到着していた。楽屋口の横には大きなオーダー川が流れるが、それを指差しながらソンコンが「橋の向こうはポーランドなんだって」と話すのを聞き、だんだん頭の中で色々話がつながってきた。中学の時に社会の時間で話を聞いたドイツとポーランドの国境「オーデル・ナイセ線」の一部分を今まさに見ているんだ、と。更に橋のたもとを見ると国境検問所があり、ここからさほど遠くない。「昼と夜の稽古の間に絶対国境を渡ってやる」と固く心に誓い(苦笑)、練習場所へ。
10時から練習開始。オーケストラはブランデンブルク州立オーケストラ・フランクフルト。まずは《魔弾の射手》序曲からのようだが、かなり指揮者が細かくやっている模様。結局私の番は休憩後に持ち越し。
休憩後、私の歌うアリア《ファルスタッフ》の「何が名誉だ、盗人どもめ」の合わせ。今回のコンサートはポピュラーなオペラの曲目を並べた「ガラ・コンサート」と言っておきながら、《魔弾》や《ファルスタッフ》の様に合わせずらく、3時間×3の練習枠で足りるか?みたいな曲目がずらり。果たして、このアリアもオケは相当苦戦したが最後のほうにはまとまってきた。今までCDを通してでしか聞く事のできなかった音が誇らしげに現れる瞬間。夜の練習に期待。
自分の練習時に、今回の司会役であるカウンターテナーの宮廷歌手・ヨッヘン・コヴァルスキーが到着。熱心に我々若手の練習に耳を傾けていた。自分の番が終わって彼の元に挨拶に行くと早速に褒めて頂き、ただただ恐縮。1人の練習の後に、アンコール《こうもり》2幕の部分を練習。13時少し前に終了。
その後、フェスティヴァル・マネージャーのシュヴァルツ氏と歌手たちで市内のインド料理レストランでランチ。買い物、郵便局の後に一旦ホテルに戻り、30分ほど昼寝。
16時過ぎに再びホテル出発。問題の国境へ(別記事を参照)。
18時から練習・夜の部。昼の部でやれなかった曲目を片付けた後、序曲以外の全曲を再び通す。《ファルスタッフ》も昼間に比べるとこなれてきていい感じ。指揮者の絶大なサポートのもと、終了。
出演者は昼間とは違い全員練習場にいて、それぞれの演奏を聴いていた。一人一人がオケと真剣勝負している姿を見、終わった後に拍手をしながら健闘を讃える。何かほほえましい光景だった。最後にソンコンによる《セヴィリアの理髪師》のフィガロのアリアの合わせがあったが、終盤の早口の部分になって既に起立して聴いて(かつ、素晴しくて呆気に取られて)いた自分に加えて元バリトンのトビアスも起立。ソンコンの歌う姿を凝視。テンポが速くなってもブレずにクリアな発音で歌い続ける彼、最後の高いGを難なく決める彼…演奏後、「ブラヴォー」の声・声。
明日の演奏会、いいものになりそうな予感。
終了後、スパゲティを食べて、ホテル着。23時過ぎには就寝。
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